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こちらは「邦画レビュー」のpage1です。
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 page3は→ page4は→
page5は→
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新旧入り混じった構成になっています。好きなシーンをボールペンでイラストにしてみました。
イラストをクリックすると少し大きなものがご覧頂けます。
文中、敬称は略させて頂いてます。よろしくご了承ください。
 


「砂の器」監督◇野村芳太郎
 S49年公開作。現在(2004)ドラマ放送されているので、どうしてもも
 う一度見たくなった。ドラマと比較すべきではないが構成の見事さ脚本の
 素晴らしさに又も涙溢れる。差別と闘いながら放浪する父子の切り離せな
 い絆。それこそが「宿命」なのだ。死ぬまでに一度でいいから離れた息子
 に会いたいと願っていた父が「成長した息子」の写真を見て「知らない、
 見た事もない」と叫ぶ父としての心情が交響曲「宿命」の流れる中で思い
 計られる。ラスト40分もかけたコンサートシーンが圧巻である。戸籍に
 関する事など、時代設定が自然である。しかし差別は本当になくなったの
 だろうか。和賀の父親と同じ思いをしている患者はもういないのだろうか。


「事件」監督◇野村芳太郎
 S53年公開作。冒頭、死体発見現場をヘリから空撮する。そして新聞と
 雑誌の記事が二枚。「スナックママ、刺殺される。犯人は19才の工員」
 「乱れた性!被害者の妹と同棲」それだけで事件の事実が語られる。そし
 て映画は法廷劇の傑作邦画になった。語られる真実。明かされない真実。
 姉、松坂慶子はおそらく初の汚れ役。表情が変わる一瞬に綺麗なだけの女
 優からの脱皮があった。妹、大竹しのぶが証人として出廷してからの緊張
 感に息をのむ。ラストシーン、臨月を迎えた妹のたくましい大股歩きに女
 のしたたかさを思いきり見せつけられて、ある意味ぞっとしたのだ。裁判
 長の佐分利信の重厚さに圧倒される。ヤクザの渡瀬恒彦がピリッとうまい。


「空飛ぶゆうれい船」監督◇池田宏
 S44年、夏の「東映マンガまつり」として公開。原作、石森章太郎。謎
 の空飛ぶ幽霊船がタンカーなどを襲う中、巨大ロボット、ゴーレムが街を
 破壊しはじめる。両親を失った少年は自分が養子だった事を知る。ゴーレ
 ムが幽霊船の仲間だと言った事で少年は幽霊船に復讐を誓うが、真実は意
 外な所に。私が小5の時に見ました。忘れられない作品。作画スタッフと
 して宮崎駿も名を列ねている。当時の「マンガまつり」はオリジナル作品
 が1本メインとしてあり、他にテレビアニメの特別編として30分くらいの
 が何本か併映されていた。変な帽子みたいなのがもらえるのは変わらない
 が。その「マンガまつり」も終焉を迎えた。時代を知る者には寂しい。


「たそがれ清兵衛」監督◇山田洋次
 祝!米アカデミー外国映画賞ノミネート。という事で描いてみました。藤
 沢周平の原作を山田洋次が初の時代劇を監督。田舎の小さな藩で妻に先立
 たれ、残された娘二人と老母のために慎ましく生きている下級武士(真田
 広之)が出戻った幼なじみ(宮沢りえ)を助けた為に剣の腕を知られ、藩
 に利用され否応なく死を賭けた闘いに巻き込まれていく。決して派手では
 ないが確実な殺陣が素晴らしい。朋江との不器用な触れ合いにジンとなる。
 これは主君の為に命を賭けたわけではない。あくまでも命令に背けなかっ
 ただけなのだ。そこを米映画界が評価したのではないか。清兵衛の家族主
 義的な生き方。そして朋江の清楚な美しさ、それが日本に求める姿なのか。


「リング0 〜バースディ」監督◇鶴田法男
 まだ少女の顔も残す仲間由紀恵さんが貞子を演じた「リング」シリーズで
 も異色作。18才の貞子が描かれ、その力の謎や井戸に落とされた経緯、又
 謎のもう一人の貞子も出現する。ただ、全体に恐怖感は薄れる。何故呪い
 をビデオに焼きつける程までの怨みがと言う点では希薄に感じる。リング
 と別物と割り切れば、実に良く出来たラブストーリーだ。美しくて悲しく
 て切なくて。それは全て仲間由紀恵さんの魅力のなせるワザなのだ。ラス
 トの暗転があまりにも悲しい。これでは貞子に恐怖しなくなってしまう。
 かわいそうでかわいそうで、涙してしまう。舞台上に現れる母、志津子の
 姿がクリアすぎるのでは?もう少しボゥっとした方が恐怖感が得られる。


「溺れる魚」監督◇堤幸彦
 おちょくった方法で企業を恐喝する「溺れる魚」と通じる悪徳刑事を内偵
 する任務に就いたのは、宍戸錠を気取る椎名桔平と女装趣味の窪塚洋介。
 そして全編を通して黒のパンツスーツで登場する上司の仲間由紀恵。顔半
 分を火傷した警視正の渡辺謙。恐喝犯のIZAM。ふた癖以上もある登場人物
 たちが暴れまくる。ラストでやや意味不明になるがツボにハマれば面白い。
 これを見れば何故「トリック」に椎名が出て来るのか分る。窪塚が綺麗す
 ぎて恐い。渡辺の怪演など見所は多いが、趣味的映画とも言える。クライ
 マックスでの水中シーンが紹介した人物全て頑張っている!ただし、DVD
 で夜のシーンの画質が悪すぎ。ラストシーンは「トリック」的。


「海がきこえる」監督◇望月智充
 スタジオジブリの若手集団による1993年放送のテレビアニメ。原作は「
 氷室冴子」。両親の離婚により高知の高校に転校してきた里伽子は成績も
 スポーツも全てに秀でている。が、けして誰とも心を開かない。ふとした
 事で里伽子の東京行きに同行する事になった拓は、そこで初めて彼女のか
 かえる悲しみを知る。それでも理解不能な少女の心。友の気持ち。伝えら
 れない気持ち。セリフだけを追えばただの青春物語と言えるが、背景とな
 る高知の風景が素晴らしい。ロケハンした事で実にリアルな高知が描かれ
 る。それが登場人物に深みを与える。行った事がなくても、デジャヴを感
 じる。イラストは吉祥寺駅。高知で何故吉祥寺?それは見て下さいね。


「バトル・ロワイヤル」監督◇深作欣二 
 どいつもこいつも同じ顔をしたじゃがいも達、お前ら懸命に生きてんのか!
 というメッセージを受け止めた。暴力の意味を分かっているなら子供たち
 にこそ見せる映画だろう。ただ深作が途中からヒロインの中川典子(前田
 亜希)より相馬光子(柴崎コウ)に興味が移って行ったのが良く分る。そ
 れを教師キタノが懸命に典子に戻そうとしているのも面白い。典子でない
 と作品の意味が変わる。キタノの絵の意味もない。とは言え最後まで引き
 金を引かない(そこに意味がある)典子よりも自分の手で運命を切り開く
 光子に、深作が惹かれるのも分る。しかし、クラスの女子に虐められても
 典子が好きだけどね。いや、前田亜希ちゃんが。可愛いもんは仕方ない。


「あずみ」監督◇北村龍平 
 まず最初に。これは時代劇ではない。「あずみ」というコミックを映像化
 したものである。そういう意味では非常に良く出来ている。それは上戸彩
 の好演による所が大きい。ほとんどのシーンを本人が演じているらしいが
 実に凛とした佇まいが良い。殺陣は時代劇ではないので大目に見よう。原
 田芳雄がカバーしてくれている。あれだけの下半身のしっかりさがあって
 こその殺陣。上戸の足元が覚束ないが仕方ないだろう。原作のイメージを
 壊さない決めのポーズですべて良し。只、清正暗殺の後、何故またその場
 に戻ったのかが意味不明。使命に生きると決めたのならすぐ次に向かう筈
 ではないか。オダギリジョーが素晴らしい。私は大好きです、彼のキャラ。


「エコエコアザラク〜2〜」監督◇佐藤嗣麻子 
 劇場版第2作の「BIRTH OF THE WIZARD」。主演は再び吉野公佳。
 前作よりも時代は遡る。黒井ミサがその力を覚醒させるまでが描かれる。
 そこには淡く切ない恋心もある。しかし、成長途上の少女をシリーズの主
 演に添える問題も多い。今回明らかに前作よりも美しく成長した吉野公佳
 が年齢では下を演じるのだから。前作のエロティズムは消えたが、おどろ
 おどろしさ、アクション要素は遥かにアップ。ミサを助ける四方堂亘の演
 技がこの作品にマッチしている。円谷作品らしく天本英世の出演がこの世
 界に深みを与えている。悲しみを乗り越え自らの運命を悟りその力をミサ
 は覚醒させる事ができるのか。劇場版では一番丁寧な作りになっている。


「エコエコアザラク〜1〜」監督◇佐藤嗣麻子 
 劇場版第1作の「WIZARD of DARKNESS」。主演は吉野きみ佳。
 ルシファー召還にて血の五芒星を完成させて永遠の命を得ようと企む者の
 存在を感じた黒井ミサはある高校へとやってくる。妖しい人間関係が渦巻
 く中、学校に結界が張られ誰も脱出する事ができなくなる。やがて一人ず
 つ無惨な死を遂げる生徒たち。ミサの魔術も封じられてしまう。エロと残
 酷が画面を支配しても、見続けられるのは吉野きみ佳の魅力。菅野美穂は
 まだ新人ながらも圧倒的な存在感で頑張る。もうすでに切れている。高樹
 澪のキレ方も素晴らしい。ある程度原作なりを知っているというのが前提
 にある作りになっている。2004年、またもやドラマ化されるらしい。


「呪怨〜劇場版〜」監督◇清水崇 
 強い怨念を抱いたまま死んだモノの呪い。◇老人介護のボランティアの理
 佳(奥菜恵)が訪れたのは澱んだ空気に包まれた一軒の家。そこからけして
 逃げる事の出来ない恐怖が始る。関わった者全てを呪い殺す邪悪なもの。
 それこそが呪怨。出来事の時間軸がばらばらに描かれるので、始めは戸惑
 う。伽椰子が何故死んだか、俊雄クンって?とか謎のままに終わる。オリ
 ジナルビデオが2巻出ているがそれを見ても謎は解決されない。つまり、
 伽椰子や俊雄はそういうモノなのだから。俊雄クンが恐すぎ!どこにでも
 いる。ミャ−と猫の鳴き声がしてテーブルの下を覗くと、そこに!!はぁ。
 美女(伊東美咲)が恐怖におののく姿は美しい。そこがホラーの醍醐味!


「GUN CRAZY4 用心棒の鎮魂歌」監督◇室賀厚 
 東南アジアの某国で日本企業の支社長の娘がゲリラに誘拐される。病床に
 倒れた父の代りに救出を訴えたのは娘の無二の親友の女子大生(加藤夏希)
 だが、誘拐がビジネスだと知る会社側は父子とも切り捨てようとする。自
 らが救出に動く女子大生。実に荒唐無稽。しかし力技でその話をまとめあ
 げたのは立派。女子大生が持ち掛けていながらその作戦に巻き込まれてい
 く過程に納得できる。加藤夏希以上に輝いていたのは元・自衛官の風俗嬢
 を演じた原史奈。残念ながらスリムすぎて設定に無理なものを感じるが、
 目の輝きがいい。「T2」のリンダ・ハミルトン程ではなくても、もう少し
 筋肉が欲しい。グラビアアイドルにも関わらずサービスカットはなしです。


「時をかける少女」監督◇大林宣彦
 実は原田知世よりも、薬師丸ひろ子派だったんですが。劇場でこの作品を
 見た時には恥ずかしかった。何年もたって見直すと、尾道に惹かれている
 自分がいた。DVDになってから見たらまた恥ずかしい。絶対に戻ることの
 出来ない世界がそこにはあったからだ。大林監督独自の虚構の青春小説の
 世界が。実験室。ラベンダー。幼なじみ。記憶にないはずの同級生。時。
 過去。繰り返されるデジャブ。すり替えられた記憶。坂道。交錯する過去
 と未来。出会うはずのない彼。別れ。それらが切なさを伴う。しかし感動
 できる年齢ではなくなっている自分に気付かされる。NHK少年ドラマシリ
 ーズの「タイムトラベラー」を今見ても感動はしないのだろうか。


「ターン」監督◇平山秀幸
 とても大好きな、優しい優しい作品です。銅版画家の真希(牧瀬里穂)が
 交通事故に遇い、目が覚めると24時間前に戻っていた。そして起こるデ
 ジャブ。昨日と同じ事が起きながらも誰もいない。街にいるのは真希だけ。
 24時間経つとまた戻るのは前日。記憶だけが積み重なっていく。173回
 繰り返された日、ホースのシャワーで雨を降らしていた時に突然鳴る電話。
 外界とを唯一繋ぐ道。それがこの電話です。冒頭、真希が銅版画を製作し
 ているシーンがある。その仕事の誠実さが全編を通す真希の性格を表す。
 意味がなくても物を買う時にはお金を払う。お金をおろして「高いな」と
 言いながら洋服を買う。◇レストランで心を交わすシーンが美しい。


「風の谷のナウシカ」監督◇宮崎駿
 「何度目だ!ナウシカ」と「トリック」のお習字でも突っ込まれていた
 (放送日が同じだったので)「風の谷のナウシカ」。何度目の鑑賞?
 しかし、初DVD化で買ってしまいました。そして見てしまいましたとも。
 これは「宮崎駿」を意識して見に行った初めての作品。知らずには前から
 氏が関わった作品は見ていた。「ハイジ」にしろ、「カリオストロ」や、
 古くは「空飛ぶゆうれい船」「長靴をはいた猫」「太陽の王子ホルスの
 大冒険」などの東映長篇漫画映画。氏自身による原作(途中巻)を読んで
 劇場まで足を運んだ。そして、叩きのめされました。「ナウシカ」に。
 氏の原点でもあり、究極でもある。巨神兵の攻撃は庵野秀明氏による作画。


「LOVE&POP」監督◇庵野秀明
 「エヴァンゲリオン」の監督の勿論実写です。女子高生と渋谷。それだけ
 で想像出来てしまう世界。そしてデジタルビデオでの撮影。手元にありな
 がら、しばらく視聴しなかった理由もそこにある。主演は「三輪明日美」
 しかしイラストは‥。そう「仲間由紀恵」さん!女子高生の一人として
 出演されている。しかも貴重な水着シーンもある!だから買った!という
 誠に正しいミーハーとしての選択。「浅野忠信」が言う(お前が言うな)
 (誰でも自分を必要としてくれている人)の元に帰って来た少女は普通の
 女子高生。出てくるオヤジに自分を捜してしまう。そして今そのコたちは
 女子高生でなく中学生、あるいは小6?エンディングの少女たちが潔い。


「AIKI」監督◇天願大介
 バイクの事故で脊髄損傷になったボクサー(加藤晴彦)。未来も人生も全
 てを失ったと思う彼の気持ちは痛い程伝わる。「クソの中の人生」と言い
 放ち、物凄くイヤな奴になっていく。同室の「火野正平」が「なっちまっ
 たモンはしょーがねーだろ」と言う。これはその後に出会う合気道といず
 れ繋がる大きな意味になる。「合気とは相手を受け入れる事」という神髄。
 腹筋が効かないので排泄物を自の手で掻き出さなければいけない事。勃起
 もままならない事など、色々な現実も描かれている。イカサマのサマコの
 ともさかりえがいい。独自のスタンスをいつの間にか持ち始めていて彼女
 の替わりは誰もいない。礼儀正しい石橋凌(素敵です)など脇がびっしり。


「青の炎」監督◇蜷川幸雄
 車庫の中のガラスの水槽の閉息感。それに対するロードレーサーの疾走!
 その両極が青春の全てで、この映画の全てでもあるかも知れない。脇の山
 本寛斎がすごくいい。中年男のいやらしさは主人公(二宮和也)に嫌われ
 て当然の役回り。刑事役の中村梅雀も味があっていいが、彼の選択が正し
 しかったかは問題なのだが。示した理解が分りあえない世代の差があるの
 だろうか。しかし「松浦亜弥」の存在感は凄い。教室の中で一人にだけピ
 ンスポットが当たってるかの様な浮いている。堂々と松浦亜弥を誇示して
 いる。「あやや」が嫌いな人は見てはいけません。あのセリフ回しで尚嫌
 いになるでしょう。福井の恐竜博物館でロケがあったのには驚きました。


「ごめん」監督◇冨樫森
 大阪に住むセイ(久野雅弘)小6が、京都の漬け物やさんで「どっかーん!」
 と、恋に落ちた瞬間のイラストです。冬の日の逆光に浮かぶ少女はナオちゃ
 ん、中2。「櫻谷由貴花」はNHK「てるてる家族」の少女時代の「夏子」。
 子供時代の初恋は実らないけど、苦しさは一緒ですね。剣道の防具の上から
 胸をどんどん叩く彼の気持ちはとてもよく分る。出だしの「オシッコとちゃ
 うやん!?」という叫びもよく分かったりして。♂として。この映画は脇が
 しっかりしている。父(國村隼)母(河合美智子)、小六のナオちゃんの強
 烈なキャラクターがいい。当たり前の事だけど傷みを憶えて成長するんです
 よね、少年も少女も。こういう小品は邦画の宝だから大事にしたいですね。


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